皆様おはようございます。くーろん☆です。
題名にもある通り、新人さんが電気保安業務に携わっていく中でまず第一に最も気を付けるべきことを書こうと思います・・・それは感電です。
感電の危険性と常に隣り合わせの仕事
保安業務をしていくうえで、良否を判断する知識や試験を遂行する技術力や経験など、大切なことは山ほどあります。ですが、それらよりも感電の危険性をしっかりと理解し、回避することに努めましょう。
電気=感電とピンとくる人は多いはずです。その電気に携わる仕事といえば、発電、工事、施工管理、設計開発、保安、電気設備のフィールドエンジニア等、多々あります。感電は保安業務のみならず、先述したような電気に携わる仕事をしていれば誰しもがその危険と隣り合わせであることは認識していると思います。その中でも様々な現場で仕事をするタイプの業務は感電に加えて転倒や転落など、作業事故が発生する危険性が高いと言えるでしょう。
私はいま保安業務に従事しています。その前は自社製品の点検や現地調整をするフィールドエンジニアをしており、正に先述した現場に出るタイプの業務をしてきました。
現場仕事は危険がいっぱい
なぜ現場仕事が作業事故の危険性が高いのか。その理由としては、同じ年次点検内容でも現場ごとに受電方式や盤配置、盤内の電気機器の内容や構成が大きく異なるからです。受変電設備の構成だけでなく、作業範囲が狭かったり、落とし穴のような大きな開口部があったり、騒音が大きいあまり作業員同士でコミュニケーションが円滑に取れなかったり、現場の数に比例して作業性を悪化させる障害物を目にする数も増えていきます。
そのぶん経験を積むことができるとポジティブに捉えることもできるのですが、初めの頃は気が抜けない状況が続くことでストレスが溜まると思います。また、時間が経過してくると慢心や慣れから事故が発生することも考えられます。
新人のみならず、この仕事に携わる者として常に危険と隣り合わせの仕事であることをしっかり認識しておきましょう。
新人さんが現場で命を落とさないためにどうすべきか
指示以外のことをしない
現場に出るとまず、指示以外のことをしないように口酸っぱく言われます。勝手なことをしないように徹底しましょう。言い方はあまり良くないですが、まずは積極的に動こうとはせずに仕事をしないで周りを観察することに専念してください。嫌でも流れがわかってくるようになるので、頭の中でイメージできるようになってきたら少しづつ動いていきましょう。
人によって試験や計測等、積極的に動いてやっていかないと覚えられないという意見もあります。
仕事を早く覚えるにはインプットよりもアウトプットを積極的にしよう。
みたいな、ひたすら思考し、実行して、反省の末、改善していくPDCAの重要性はビジネス書やテレビでもよく説かれており、もはや常識といっても過言ではないです。この教えを念頭に仕事に取り組むのは素晴らしいことですが、新人さんは現場ではまず最初のステップの思考することに専念しましょう。内容によりますが、積極的に動いて一つでもミスをしてしまえば内容によっては命を落としてしまいます。停電操作が終了していると勘違いし、気を利かせて先に清掃をしようとした新人さんが高圧の充電部に触れて感電死したケースもあります。先人の死や事故を無駄にしないようにしましょう。
自主検電の徹底
一つの動作ごとに検電をするのは大事です。こちらも絶対に心掛けるようにしましょう。年次点検であれば、キュービクル上位の開閉器を解放後、検電して停電を確認。その後、放電して短絡接地器具を取り付け、安全処置を施し、完全に無電圧の状態で責任者の合図が出てから作業に取り掛かります。
明らかに目の前で短絡接地器具が取り付けられている。既に盤内に人が入り作業している。このような状況だと
検電しなくてもいっかなー
みたいに思ってしまうことでしょう。
ですがそんな状況でも、自分が作業に入るときは自分の検電器を使用し、自分で盤内が無電圧を確認し、盤内は無電圧であると自分の中で確信ができたら作業に入るようにしましょう。
その為にも検電前の検電器の電池残量確認は、可能な限り検電直前にその都度実施するようにしましょう。動作確認も実施できるとより良いのですが、現場だとそんな環境は少ないことが多いです。
人の言う事を信じない
これは私が新人の頃によく言われた言葉です。勉強して知識を身につけ、現場の状況把握できる目を養え、という意味でこの言葉をしつこく言われました。
私が以前勤めていたメーカーでは、点検時は代表者が一人で全ての盤を検電して無電圧の確認をしていました。その後、代表者が周知してから一斉に作業に入るのですが、この周知を信頼しきって鵜呑みにして作業をすると万が一充電部が潜んでいた場合簡単に死んでしまいます。同僚を信頼するのは大切なことですが、自分の身は自分で守るようにしましょう。気の利く方だと素手で盤内を触り、新人や盤清掃のアルバイトできているおじいちゃんなんかにわかりやすく安全を示してくれます。
メーカーで実施するような大きな特攻の現場の年次点検にもなると、人員確保のためアルバイトの全く電気の知識のないじいちゃんが来たりします。作業服は協力会社さんも含め親会社の物を着用しているためパッと見では間違いなくわかりません。ベテランの雰囲気を醸し出した素人さんが紛れていることがあります。
代表者で検電する人はそんな方に作業指示を出すということも把握しているので、検電はとてもシビアにやってくれます。それでも自分の身は自分で守る意識を持ちましょう。
初めの頃は自主検電もどういう風にやればいいかわからなかったりすると思いますが、そういったときは責任者に依頼し、目の前で素手で盤内を触ってもらえば良いです。それを理由をつけて断るような責任者はもうどうしようもないです。責任者は作業員の安全を確実に確保して作業指示を出しています。作業員が作業の中で不安があればそれを拭うのも責任者の責務です。その作業者からの依頼を断るということは職務放棄と捉えていいでしょう。。その人に対して抱いていたリスペクトを含む様々なプラスの感情はその瞬間に全て捨て去り、反面教師として見方を変えましょう。
指示を鵜呑みにして作業に入った結果、潜んでいた活線部や残留電荷に触れて感電死しては元も子もないですからね。
まとめ
先述したように、電気の保安点検業務は常に感電により命を落とす危険が付きまといます。
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